ママができる赤ちゃんの虫歯予防
すっかり春めいてきましたね。もうちらほら桜も咲き始めています。先日、当院の近くに某大手ショッピングモールがOPENし、修学院は俄然盛り上がりを見せています。久しぶりのブログ更新です。
できるだけ子どもの虫歯は避けたい、子どもにできる虫歯予防を知りたいと思われているお父さんお母さんは多いのではないでしょうか。近年では学校でも歯磨きの時間が設けられていたり、京都市では2~3歳児に1回分無料でフッ素塗布ができる援助があったりと、子どもの口腔ケアに対する意識が高まってきているように感じます。
子どもの虫歯予防では、
①虫歯の原因になるミュータンス菌に感染させないこと(ママからの感染予防)
②ミュータンス菌の数を減らし、悪さをしない善玉菌を増やすこと(ママの定期的なメンテナンス)
が大切です。
①について、フィンランドでの興味深い研究があります。
歯科健診に参加した妊婦の口の中の細菌レベルを調べて、ミュータンス菌がたくさんいる妊婦を選び出し、出産後、赤ちゃんが3ヵ月~2歳の間、お母さんにキシリトールガムを噛んでもらい、子どもの口の中のミュータンス菌の数を調べました。子どもにはキシリトールガムを噛ませていませんが、お母さんがキシリトールガムを噛んでいたグループでは、子どもの口の中のミュータンス菌は少ししか見つかりませんでした。お母さんがガムを噛むのをやめたあとも調査を続けていますが、やはりガムを噛んだ母親のグループの子どもたちは、ミュータンス菌が少ないままでした。
キシリトールガムがお口に中のミュータンス菌を減らすことは、すでに明らかになっています。したがって、お母さんのお口の中のミュータンス菌のレベルを低くしておけば、子どもに感染しにくくなり、虫歯ができにくくなると考えられます。
このように妊娠中からママが自身のお口の状態を把握しケアしておく事で、子どもの虫歯を予防する事ができます。子どものお口の健康を守るためにもまずはママが、そして親子で歯磨きや食生活の見直し、歯科医院での定期検診やフッ素塗布など虫歯予防を意識したいですね。